阪神タイガースWomen 7-0 京都両洋高校（5回コールド）
今夏のクラブ選手権王者の阪神タイガースWomenが7対0で京都両洋高校にコールド勝ち。今大会初優勝へ向けて盤石のスタートを切った。
先制は2回裏。1死から5番・中江映利がヒットで出塁し、2死後に二盗を決めると、7番・蜜浦さくらが「強引に引っ張らずにセンターラインに打ち返す意識で打席に立っていました」とフルカウントから右中間へ弾き返して1点を先制。そして4回裏には「ベンチから『外野フライでいいよ』と声をかけてもらっていたので、楽な気持ちで打つことができました」という蜜浦の2打点目となる犠牲フライの後、9番・前田葵、1番・前田桜茄が連続タイムリー。この回4安打を集めて4点を奪い、試合の大勢を決めた。
マウンド上は石村奈々。今夏のクラブ選手権で準決勝での完全試合を含む2試合に投げて13イニング無失点だった右腕は、この日も安定感抜群のピッチング。落ち着いたマウンドさばきから緩急巧みな投球で5回を3安打無四球で無失点。打線は5回裏にも3番・三浦伊織、4番・田中亜里沙の連打でチャンスを作り、犠打とスクイズで2点を追加してコールド成立。最終的に計10安打で7得点を奪った。
初出場した昨年の同大会は、準々決勝でエイジェックに0対1で敗退した阪神タイガースWomen。「その悔しさというものがすごく糧になって、チーム力も選手個々の能力も上がった」と野原祐也監督。「その悔しさを塗り替えるためにも優勝したい」と三浦伊織主将も力を込める。クラブ選手権との“二冠”＆今大会の“初優勝”へ向けて貫禄の滑り出しとなった。
一方、京都両洋高校は、前日の1回戦で淡路BRAVEOCEANS打線を7回4安打無失点に抑えた渡邉未来が、緩い変化球を駆使しながら序盤3イニングまでタイガース打線を苦しめたが、4回に4失点。それでもチームは攻守において鍛え抜かれたプレーを随所で披露し、最後まで元気一杯に笑顔をキープ。試合後の上田玲監督は「この大会が女子野球の最高の大会だと全員が認識して、そこに4年ぶりに来ることができた。プレーできたという喜びを選手たちは感じてもらえたと思います」と語り、選手たち今後の成長に期待を寄せた。