コラム2022.10.11

神戸弘陵 vs 阪神タイガースWomen

神戸弘陵 3-2 阪神タイガースWomen(延長11回)

 

壮絶な試合となった準決勝第1試合は、神戸弘陵高校が延長11回タイブレークの末に3対2で阪神タイガースWomenを下して決勝進出を決めた。

 

 

阪神タイガースWomenは、2日前の1回戦で5回3安打無失点と好投した石村奈々が中2日で先発。対する神戸弘陵高校は、今大会2試合に登板して計9回2/3イニングを6安打2失点(自責1)、防御率0.93のエース左腕・日髙結衣が中1日で登板。初回は両投手ともに先頭打者に四球を与えてから3塁に走者を背負ったが、最後は三振でピンチ脱出。続く2回は、ともに初安打を許しながらも落ち着いて後続を打ち取る互角の立ち上がり。3回以降は両先発が一歩も譲らずに好投を続け、守備陣もノーエラー。7回を終えてスコアボードに「0」が並んだまま延長タイブレークに突入した。

 

 

タイブレーク突入後も一進一退の攻防。8回はともに無得点。9回は神戸弘陵が5番・國富瑞穂のスクイズと6番・安藤蓮姫のタイムリーで2点を奪うも、阪神タイガースWomenは内野ゴロの間に1点差とした後に3番・三浦伊織の執念のタイムリーで同点。続く10回は再び両チーム無得点で試合が続いた。

 

そして迎えた延長11回表、神戸弘陵が1番・森田凜々のスクイズで1点を勝ち越すと、その裏、ここまで一人で投げてきた日髙が相手の送りバントをうまく処理して三塁封殺で1アウトを奪うと、最後はショートゴロ併殺打で試合終了。「相手は年上ですけど、同じ女子。向かって行くという気持ちを忘れずに、1球1球、力を込めて投げました」という日高が11回を3安打3四死球4三振2失点(自責0)。神戸弘陵が高校生チームとしては史上5校目(2005年:神村学園&埼玉栄、2013年:福知山成美、2015年:京都外大西)の決勝進出校となった。

 

 

敗れた阪神タイガースWomenは、先発の石村が8回3安打6四死球3三振で無失点と好投したが、打線が日高を打ち崩せず。クラブ選手権との二冠を狙ったが、無念の敗退。三浦伊織主将は「悔しいですね。やっぱり高校生に負けたというのは…。タイブレークになる前に1点でも取らないといけなかった」と試合を振り返りながら、阪神タイガースの看板を背負うチームとして「勝ち切って優勝すること」の重要性を胸に刻み、来年へのリベンジを誓った。