コラム2025.10.16

【番外編】大会運営を支えた高知中央の選手たち

10月15日にエイジェックの優勝で無事閉幕した第21回伊予銀行杯 全日本女子硬式野球選手権大会。
その円滑な運営に大きな尽力を果たしたのが、高知中央高校の女子硬式野球部の選手たちだ。3連休となっていた大会初日から3日目まで、毎日片道2時間、西内友広監督が運転するマイクロバスに乗って松山へやってきて、坊っちゃんスタジアムとマドンナスタジアムの大会運営の補助を担った。

補助とはいうが、グラウンド整備から一球速報の入力、審判への飲料の提供など様々な役割を担い、運営にあたって欠かせない戦力となった。全日本選手権は今回が初めてだが、5月に高知で行われている全日本大学女子硬式野球選手権高知大会では数年前から補助を行っている。

こうした形で大会に携わることに対して、西内監督は様々なメリットがあると話す。
「大会に出場した時に、こちらから言わないでも自ら率先して整備に行ったり、注意されそうなことを先回りして変えたりしていくようになっています。プレーだけしていると気づかないことはたくさんあって、運営をしてみて気づくことはたくさんある。どうやったら野球をやりやすいか見えることで、普段から“早くやりなさい”などと指導されていることの意味も分かるんです」

また、大学生やクラブチームの試合を間近で見ることで、学びを得たり、憧れを持てたりすることで日々の練習や試合に向かう姿勢も変わってくる効果もある。「SNSだけで情報を得てしまいがちですが、生で見ることでの刺激は大事だと思います」という西内監督の言葉にも納得だ。

このように様々なことを日頃から吸収している選手たちの成長は著しく、今春の第26回全国高等学校女子硬式野球選抜大会では4強入り。西内監督は「(全日本選手権に)来年はチームとして出ますよ」と笑った。

多くの人に支えられている大会運営だが、今年は若い力も加わり、さらに活性化。彼女たちも学びを得る貴重な機会となった。